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110122 東海aq1-1 |
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分布: |
西太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布する海生の巻貝。房総半島以南。潮間帯から水深20mくらいまでの岩礁・岩礫域。外洋に面した干潮時の磯でよく見られる。 |
特徴: |
殻高6cm・殻径4cm。貝殻の形は体層(巻きの一番下)が縦長に発達した逆円錐形。螺塔は7層あるが、体層に比べると低い。貝殻の表面には褐色の殻皮があるが、殻皮を剥がすと白地に褐色のジグザグ模様。殻口は縦長で狭く、成貝の外唇内面には水平に走る細い筋(内肋)が多数あり、殻口内は全体に橙紅色で内唇は明瞭に黒くなる。 |
備考: |
猛毒をもつことで知られるイモガイ類に似るが、本種は無毒(本種は、殻口外側の殻底に近い部分が一ヶ所半円形に切れこみ、外側へめくれている点で区別可)。眼は触角の半ば側面にあり、カタツムリのように長い眼柄の先端につく。眼は黒白の同心円で、貝類にしてはわりと大きい。蓋は三日月形で、外側に鋸歯がある。本種を含むソデボラ類は腹足が退化して蓋を支える柄のようになっており、蓋で海底を蹴るようにして運動し、敵から逃げるときには力いっぱいに蹴ることで高くジャンプする。 |
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