キハ35系気動車は、日本国有鉄道(国鉄)が1961(昭和36)年から製造した通勤形気動車。 この呼称は、車両形式称号規程に則った制式のものではないが、同一の設計思想によって製造された気動車のグループを便宜的に総称したものであり、キハ35形・キハ36形・キハ30形およびこれらの改造車を指す。 通勤形電車101系電車の基本構造を踏襲しており、オールロングシート・切妻形の簡素な車端形状・気動車としては初採用の両開き扉・グローブ形ベンチレーター、前面行先表示器・蛍光灯照明・扇風機の装備など。 改変点は、 ・外吊り式片側3扉の採用:低いプラットホーム対応のため、扉は上部のレールから車体外側に吊り下げ。 ・正面貫通扉の設置:利便性確保のため、連結面の通り抜けを可能とする正面貫通扉の設置が一般化。 埋め込み式前照灯・尾灯・貫通扉・正面窓の位置関係はキハ20系に準じた。 ・便所の設置:キハ35形は比較的長距離(長時間)の運用を想定し、便所を設置。等 |
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キハ30形 | キハ35形 | キハ36形 |
車両形式番号 -旧国鉄、JR関係(四国を除く)の気動車- | ||||||||
記号 | 形式 | |||||||
種類 | 用途 | 最初は2ケタの数字(10~99) | ||||||
キ | 気動車 (電気モーターではなく、エンジンを使って走る車両)で運転台・エンジン付きの車両 |
ロ | 1等車(→グリーン車) | 1-4: | 液体式1台機関付 | 登場順に番号を割り当て | ||
ハ | 2等車(→普通車) | 5: | 液体式2台機関式(除6-9) | |||||
ネ | 寝台車(1等:ロネ2等:ハネ) | 6-7: | 大馬力機関付 | |||||
シ | 食堂車 | 8: | 特急形 | |||||
キク | 制御車 気動車と連結する運転台付きでエンジンなしの車両 |
ユ | 郵便車 | 9: | 試作 | |||
ニ | 荷物車 | 3桁の形式番号の系列 | ||||||
ヤ | 職用車 | 原動機 | 用途 | |||||
キサ | 付随車 気動車と連結する運転台・エンジンなしの車両 |
ル | 配給車 | 1-2: | ディーゼル機関 | 0-2: | 通勤、一般形 | 登場順に番号を割り当て |
ヌ | 暖房車 | 3: | ガスタービン機関 | 5-7: | 急行形 | |||
エ | 救援車 | 8: | 特急形 | |||||
9: | 試作 |