ヒグマ
Ursus arctos
ネコ(食肉)目イヌ亜目クマ下目クマ小目
クマ上科クマ科クマ亜科クマ属
樋熊,羆,緋熊/Brown bear,Grizzly bear
160325 東武動物公園3-1 どきどきストリート2−1(ヒグマの森・エゾヒグマ) by Ryo 素人が作ったお魚図鑑
160325 東武動物公園3-1 どきどきストリート2−1(ヒグマの森・エゾヒグマ) by Ryo
亜種: ユーラシアに分布
 Ursus arctos arctos (Eurasian brown bear)
  ヨーロッパからシベリア西部、モンゴルなど。基亜種。主に暗い毛色。
 Ursus arctos beringianus (Kamchatka brown bear / Far Eastern brown bear)
  カムチャツカ半島とパラムシル島。暗い毛色で、体は非常に大きい。
 Ursus arctos collaris (East Siberian brown bear)
  エニセイ川のアルタイ山脈からエニセイ川、モンゴル、シベリア東部など。
  毛色は主に暗色。体は、ヒグマの中では中型。
 Ursus arctos isabellinus (Himalayan brown bear)
  ネパールやインド北部、パキスタンなど。ヒグマの中では小さく、赤茶色や砂色のような毛色。
 Ursus arctos lasiotus (Ussuri brown bear/ Amur brown bear)
  サハリンや南千島列島、スタノヴォイ山脈辺りから中国北東部、朝鮮半島、北海道など。
  国内にも生息しているヒグマの仲間。
  (Ursus arctos horribilis / Grizzly bear ・ ハイイログマ)の祖先だと考えられている。
 Ursus arctos pruinosus (Tibetan blue bear)
  チベットやネパール西部、中国甘粛省・青海省・四川省など。体は比較的小さく、毛色には変化。
 Ursus arctos syriacus (Syrian brown bear)
  アルメニアやアゼルバイジャン、グルジア、トルクメニスタンのほか、イランやイラク、トルコなど。
  体は小さい方。毛色はふつう明るい茶色。
 Ursus arctos marsicanus (Marsican brown bear) イタリア中部のみ。

北アメリカに分布
 Ursus arctos alascensis (Alaska brown bear) アラスカ沿岸部。
 Ursus arctos dalli (Dall Island brown bear) アラスカのドール島。
 Ursus arctos gyas (Peninsular brown bear) アラスカ半島。
  [U.a. middendorffiと同じ亜種ではないかと検討中]
 Ursus arctos horribilis (Grizzly bear)
  アラスカからカナダの北部や西部、アメリカ合衆国北西部など。
  毛色はブロンドや茶色、灰黒色や黒色に近いものなど変化大。
  成獣の雄では180〜360kg程の大きさ。
 Ursus arctos middendorffi (Kodiak bear) アラスカ南西部のコディアック列島。
  ヒグマの中では最大種。成獣の雄では360〜630kg程。
 Ursus arctos sitkensis アラスカのアドミラルティ島やバラノフ島、チチャゴフ島など。
 Ursus arctos stikeenensis (Stikine brown bear) カナダのブリティッシュコロンビア州北西部。
  [U.a. horribilisと同じ亜種と検討中]
分布: ヨーロッパからアジアにかけてのユーラシア大陸と北アメリカ大陸に幅広く生息。温帯からツンドラ気候の地域まで及ぶ。現存するクマ属の中では最も広く分布。
特徴: 体長1.5-3m。尾長6-20cm。体重80-600kg。体つきも頑丈でがっしり。体の大きさは、亜種や生息地域などにより大差。また、栄養状態によって生じる個体差も顕著。毛色も亜種や生息域などで異なり、褐色や黄褐色、灰色っぽいものやほとんど黒色に近いものなど、変化がある。胸に白い月の輪の斑があるものや、白っぽい色をしているものも見られる。体つきは、腰よりも肩の方が高く、肩の部分は盛り上がる。頭部は大きいが耳は小さく、鼻面は長い。四肢の足幅は広く、手には長くて丈夫な爪。
備考: ホッキョクグマと並びクマ科最大。針葉樹林を中心とした森林地帯に生息。歩くときは蹠行性で、足の裏を全部地面につけて歩く。足幅が広いため後ろ足で立ち上がるのが巧みで、外敵に出会うと立ち上がって威嚇し、前足の鋭い爪で攻撃。木登りはあまり上手くなく、成長すると重たくなり登れなくなる。泳ぎは巧みで、駆ける速さも、時速50km近く。木の幹などに大きな爪あとを残す習性がある。野生下では冬眠するが、秋にあまり餌を食べられず、栄養状態の悪いものは、冬眠せずに食物を捜し回る。
撮影: 多摩動物公園
東武動物公園3-1 どきどきストリート2-1
1977/8 多摩動物公園
エゾヒグマ U.a. yesoensis/U.a. ferox
分布: 北海道の森林および原野。夏季から秋季にかけては中山帯と高山帯にも活動領域を広げる。
特徴: 体長:雄1.9-2.3m,雌1.6-1.8m。尾長6-20cm。体重:雄120-250kg,雌150-160kg。毛色は褐色から黒色まで個体により様々。色合いごとに名称が付けられる(黄褐色系は金毛、白色系は銀毛、頸部や前胸部に長方形様の白色がある個体は月の輪)。夏毛は刺毛で、冬毛は刺毛と綿毛で構成。指の数は、前肢が5本、後肢が5本。
備考: 日本に生息する陸上動物としては最大。亜種ウスリーヒグマ(Ursus arctos lasiotus)と同亜種とする説もある。
160325 東武動物公園3-1(エゾヒグマ)