キジ
Phasianus versicolor
キジ目キジ科キジ亜科キジ属
雉子、雉/Green Pheasant
190421 茨城県日立市「奥日立きららの里」 by Ryo 素人が作ったお魚図鑑
190422 茨城県ひたちなか市「川子塚古墳」付近 by Ryo
分布: 日本では北海道と対馬を除く本州、四国、九州に留鳥。日本には、東北地方に生息するキタキジ、本州・四国の大部分に生息するトウカイキジ、紀伊半島などに局地的に生息するシマキジ、九州に生息するキュウシュウキジの4亜種が自然分布していた。ユーラシア大陸が原産地であるコウライキジが、もともとキジが生息していなかった北海道、対馬、南西諸島などに狩猟目的で放鳥され、野生化。
山地から平地の林、農耕地、河川敷などの明るい草地に生息。地上を歩き、主に草の種子、芽、葉などの植物性のものを食べるが、昆虫やクモなども食べる。
特徴: 全長オスが81 cmほど、メスが58 cmほど。翼開長は77 cmほど。体重はオスが0.8-1.1 kg、メスが0.6-0.9 kg。コウライキジではもう少し大きくなる。
オスは翼と尾羽を除く体色が全体的に美しい緑色、頭部の羽毛は青緑色で、目の周りに赤い肉垂。背に褐色の斑がある濃い茶色の部分があり、翼と尾羽は茶褐色。メスは全体的に茶褐色で、ヤマドリのメスに似るが、ヤマドリメスより白っぽい色をしており、尾羽は長い。コウライキジのオスは首に白い模様があり、冠羽と体色が全体的に茶褐色。その他亜種間による細部の差異があるが、もともとメスや雛ではコウライキジも含め識別が困難であり、現在では亜種間の交雑が進み、現在はオスも含めて識別が困難な状況。
飛ぶのは苦手だが、走るのは速い。
備考: 日本の国鳥。日本産の個体群のみで独立種P. versicolorとする説と、ユーラシア大陸に分布するコウライキジP. colchicusの亜種とする説があり後者の説に従うとP. colchicusの和名がキジとなり本種のみでキジ属を構成。
亜種
日本には地理的な変異による4亜種が分布されていたが、放鳥により亜種間の交配が進み差異が不明瞭。
Phasianus versicolor versicolo
 キュウシュウキジ:
 本州南西部、九州、五島列島
Phasianus versicolor robustipes
 キジ:本州北部、佐渡島
Phasianus versicolor tanensis
 シマキジ:
 本州(伊豆半島、紀伊半島、三浦半島)
 伊豆大島、種子島、新島、屋久島
Phasianus versicolor tohkaidi
 トウカイキジ