国鉄24系客車は、日本国有鉄道(国鉄)が設計・製造した寝台客車。 1973-80年に量産され、21世紀初頭まで日本の寝台特急列車(いわゆるブルートレイン)の主力車両となっていた。 1980年代中期以降、改造個室寝台車の開発や他の系列からの編入改造などで、多彩なバリエーションが生じた。 車体の基本構造は14系を踏襲しつつ徹底した防火対策を施し、従来の20系と同様に独立した電源車から客車へサービス電源を給電する、「集中電源方式」を採用した寝台客車の系列。 編成全体の通電容量を考慮して、編成の海側・山側両方に電源用三相交流補助回路の引通しを設けた。 初期の24形と25形ではB寝台車両の設備内容が異なるが、集中電源方式を採用して設計・製造された共通の基本構造をもつ同一系列。 1.24系:1973年に製造された初期のタイプの呼称。 A寝台車・B寝台車・食堂車については、14系の設計をそのまま踏襲。 車内設備は基本的には14系と同等だが、寝台の枠をFRPからアルミに変更するなど難燃化が徹底。 翌1974年に製造を24系25形へ移行したため、製造両数は118両のみ。 A寝台車は14系のA寝台車と同様の開放形プルマン式。 B寝台車は当初の3段式寝台を、1983-84年にかけて全車が25形と同様の2段式に改造。 2.24系25形:1973年度下期から製造された、24形のマイナーチェンジ形式。 定員を減らし居住性を改善するため、B寝台車がそれまでの3段式寝台から2段式寝台に設計変更。 外観上、24形が白帯(クリーム10号)塗装に対し、25形は塗装工程省力化で、製造当初よりステンレス帯。 製造時期によりマイナーチェンジが何度か行われており、車体形状など細かなバリエーションが存在。 ・24系25形という名称は、オハネ25形・オハネフ25形の2段開放式B寝台車を従来の3段式の24系と区別するために 便宜的につけられたものであり、24系25形登場後もカニ24形・スシ24形・オハ24形など形式番号24の車両が登場。 |
中間車 | 緩急車 | 電源車 |
車両形式番号 -旧国鉄、JR関係(四国を除く)の客車- | |||||||
個々の客車を表す記号番号 ・積車重量を1文字目とし、その後に用途を表す記号を付ける。 |
固定編成の呼び方 ・2桁の数字で形式を表す。 |
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積車重量 (ボギー客車に限る) |
用途 (「緩急車」は、末尾に「フ」を付加) |
第1の数字 | 第2の数字 | ||||
コ | 22.5トン未満 | ロ | 1等車(→グリーン車) | 1: | 軽量客車 | 0-7: | 2軸ボギー車 |
ホ | 22.5トン以上27.5トン未満 | ハ | 2等車(→普通車) | 2: | 固定編成客車 | 8,9: | 3軸ボギー車 |
ナ | 27.5トン以上32.5トン未満 | ネ | 寝台車(1等:ロネ2等:ハネ) | 3-5: | 一般型客車 | ||
オ | 32.5トン以上37.5トン未満 | シ | 食堂車 | 6: | 鋼体化客車 | ||
ス | 37.5トン以上42.5トン未満 | ユ | 郵便車 | 7: | 戦災復旧客車 | ||
マ | 42.5トン以上47.5トン未満 | ニ | 荷物車 | 8: | 和式客車 | ||
カ | 47.5トン以上 | ヤ | 職用車 | 9: | 特殊客車 | ||
ル | 配給車 | ||||||
ヌ | 暖房車 | ||||||
エ | 救援車 |
電源車(荷物車) |
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カニ24形 | |||||
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1978/8/17 山陰本線青谷駅 |