国鉄ED76形電気機関車
基本番台
寸法(mm)
全長 17,400
全幅 2,800
全高 3,987
軌間 1,067
重量(t)
整備 87.0
軸形式等
軸配置 Bo-2-Bo
機関
電気 交流20,000V
主電動機 MT52系 4基/両
総出力 1,900kW
その他
最高速 100km/h
引張力
ED76形電気機関車とは、日本国有鉄道(国鉄)が1965(昭和40)年から製造した交流用電気機関車。

九州地方の電化延長に際し、従前より使用してきたED72形・ED73形の増備用として開発。
シリコン整流器を装備して開発されたED75形の基本設計を基に、九州の輸送事情を考慮。
1968年には北海道地区の電化開業用として500番台が開発。
九州用・北海道用あわせて139両が製造。

ED75形の仕様を基に、列車暖房用の蒸気発生装置((SG)を搭載するため車体長を延長。
重量増への対処と軸重軽減のために中間台車を設けた構成。

九州仕様車は、製造途中の9号機から中間台車に軸重可変機能を装備。
中間台車の空気バネの空気圧力を調整することで動輪の軸重を14tから16.8tまで4段階に変化させ、軸重制限のあるローカル線でも走行できるようにしたもの。

集電装置として、空気上昇式の菱形パンタグラフ(PS100A)が2基搭載。

ED76 500番台
北海道仕様機:1968-69年に、22両(501-522号機)が製造。

北海道電化の改良を加え、列車暖房用に蒸気発生装置(SG)を搭載した量産機。
北海道向けであることから、九州向け車両とは性能や外観が大きく異なる。
外観上は大容量SG搭載に伴う水と灯油タンクの大型化・下枠交差型パンタグラフの装備・特別高圧機器のない屋根上・7列に配置された専用エアーフィルタールーバー・前面の貫通扉とタイフォン設置など。
北海道向け装備の搭載や大容量化により、車体長は基本番台より1m延長され(18.4 m)。
電源周波数は50Hz専用。
スカート部に重連総括制御用のジャンパ連結器が設置。

酷寒地での運用にあたって耐寒・耐雪対策が特に強化されており、冷却風の車内循環や自然通風による粉雪の侵入防止・特別高圧機器の室内配置・各部への凍結防止ヒーターの追加・鋳鉄制輪子を軽くあて続ける耐雪ブレーキの装備など。

1994年までに551号機に改造された514号機を残して全車が廃車。

撮影 1992/12/13
場所 札幌駅東側
路線 函館本線
行先
車両 ED76-5##
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