国鉄タンク貨車 タ(タンク車)
タンク車(英語 Tanker)とは、タンク型の荷台を取りつけた貨車のこと。
積荷は、ガソリンや灯油などの石油製品や各種化成品などの液体や、セメントのような粉体が主。
日本国有鉄道における車種記号はタ(タンクのタから)。

タム200形
国鉄タム200形貨車は、1932(昭和7)年から製造された、二硫化炭素専用の15t積二軸貨車(私有貨車)。
1932(昭和7)年-1962(昭和37)年に、109両(200-231、233-299、2200-2209)製作(改造による編入車を含む)。

撮影 1978/6
場所 片岡-蒲須坂間
荒川橋梁
路線 東北本線
行先 宇都宮方面
車両 タム200形
東洋化成工業
タム270前後?
寸法・重量・外観
全長 7,850,8,200mm
全幅 -mm
全高 3,504mm
軸距 3,660,4,400mm
軌間 1,067mm
重量 11.6-11.9t
換算両数 積2.6/空1.2
走り装置 一段→二段リンク式
性能
荷重 15t
実容積 11.8-12.3㎥
最高速 65→75km/hr
top↑

タム500形
国鉄タム500形貨車は、1931(昭和6)年から製造された、15t積みガソリン専用の二軸タンク貨車(私有貨車)。
タンク体はドーム付き直円筒形、荷役方式は上入れ下出し式。
1955(昭和30)年度以降、増備車では二段リンクとなり、既存車も一部の車両を除いて二段リンク化。
ガソリン専用のタンク車としては初の15t積。1931(昭和6)年-1961(昭和36)に、二軸タンク車としては最多の621両が製造。
タム500-タム598(タム599は欠番),タム2500-タム2682(タム2683, タム2684は欠番),タム2685-タム2746(タム2747は欠番),タム2748-タム2999,タム10500 - タム10524
1979(昭和54)年10月より化成品分類番号「燃32」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合1(大))が標記。
2000(平成12)年度に形式消滅。
同一形式としては、
同一車体構造で同時に製作された石油類専用タンク車:タム700形、タム800形、タム4000形
派生形式:タム9200形
北海道内専用車(一段リンク式):タム20500形、タム20800形、タム24000形
津軽鉄道に譲渡:津軽鉄道タム500形

撮影 1978/4/7
場所 丹荘駅留置線
路線 八高線
車番 タム527
新潟鐵工所製。1935(昭和10年12月)に、518 - 527の10両ロットとして製作。設計比重0.73,タンク容積21.0㎥。タンク体は普通鋼製。
寸法(mm)・重量・外観
全長 8,000
全幅 (2,006,2,408)
全高 (3,758,3,860,3,870)
軸距 4,000
軌間 1,067
重量 11.6-11.9t
換算両数 積2.6/空1.2
走り装置 一段→二段リンク式
性能
荷重 15t
実容積 21.2-21.5㎥
最高速 65→75km/hr
top↑

タキ1900形
国鉄タキ1900形貨車は、日本国有鉄道(国鉄)、現在は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有する、40t積みセメント専用の私有貨車(タンク車)。
1964(昭和39)年-1981(昭和56)年に、川崎車輛、日立製作所、日本車輌製造、三菱重工業で、78ロット1,729両が製造。
記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12m以下)を前置し「コタキ」と標記。
日本初の40t積み粉体セメント専用車。タンク体は普通鋼製のドームレス異径胴。
積み込み口は3箇所または4箇所あり、車体下部中央の両側に取り降ろし口を装備。形態は所有者により異なる。
塗装は基本的に黒だが、大量集約輸送用(セメントターミナル所有)は区別のため薄緑色(淡緑3号)。

撮影 1977/10
場所 高麗川駅
路線 川越線・八高線
車番 タキ
寸法(mm)・重量・外観
全長 10,800
全幅 2,618,2,638
全高 3,636,3,726
軸距 7,000
軌間 1,067
重量 13.7-14.0t
換算両数 積5.5/空1.4
走り装置 二段リンク式
性能
荷重 40t
実容積 32.0-36.4㎥
最高速 75km/hr
top↑

タキ5750形
国鉄タキ5750形貨車は、1966(昭和41)年から製作された、濃硫酸専用(一部発煙硫酸兼用)の40t積貨車(タンク車)。
私有貨車として製作され、日本国有鉄道(国鉄)に車籍編入された。1987(昭和62)年4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を承継。
濃硫酸を輸送する貨車の一形式で、1966(昭和41)年-1975(昭和50)年に500両(タキ5750-タキ5799、タキ15750-タキ15799、タキ25750-タキ25799、タキ55750-タキ55799、タキ65750-タキ65799、タキ75750-タキ75799、タキ85750-タキ85799、タキ95750-タキ95799、タキ105750-タキ105799、タキ115750-タキ115799)が製作。

撮影 1974/8/15
場所 近江長岡駅
路線 東海道本線
車番 タキ6579#
寸法(mm)・重量・外観
全長 10,800
全幅 2,420
全高 3,448,3,597
軸距 6,700,7,000
軌間 1,067
重量 14.0t
換算両数 積5.5/空1.4
走り装置
性能
荷重 40t
実容積 21.7-22.0㎥
最高速 75km/hr
top↑

タキ15600形
国鉄タキ15600形貨車は、1969(昭和44)年から製作された、亜鉛焼鉱専用の40t積貨車(タンク車)。
私有貨車として製作され、日本国有鉄道(国鉄)に車籍編入。
1987(昭和62)年の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を承継。
金属亜鉛の精錬過程で生成される「亜鉛焼鉱」を輸送する貨車で、国鉄では唯一の専用種別。
精錬拠点間を遠距離輸送する需要に対応して開発され、1969(昭和44)年-1972(昭和47)年に38両(タキ15600-タキ15637)が製作。
製作2社が各々独自に設計開発していたセメント専用タンク車の構造を踏襲。
・富士重工業製:1969(昭和44)年4月に20両(タキ15600-タキ15619)が製作。所有者は東邦亜鉛。
・日立製作所製:1969(昭和44)年9月25日に16両(タキ15620-タキ15635)、1972(昭和47)年1月24日に2両(タキ15636, タキ15637)が製作。所有者は日本鉱業。

撮影 1977/11
場所 岩船-大平下駅間
路線 両毛線
行先 高崎方面
車両 タキ15619
(タキ15600-19)
寸法(mm)・重量・外観
全長 10,800
全幅 2,576
全高 3,430
軸距 7,000
軌間 1,067
重量 13.4t
換算両数 積5.5/空1.4
走り装置
性能
荷重 40t
実容積 22.2㎥
最高速 75km/hr
top↑

撮影 1977/11
場所 岩船-大平下駅間
路線 両毛線
行先 高崎方面
時間
名称
車番
車両 タキ15604
top↑