2006/10/08(日) 「十分な訓練と装備を・・・」
(西伊豆大瀬崎 外海)
大瀬崎

No 器具 温度[℃] 時間 水深[m] 環境 透明度
[m]
タンク スーツ 気温 水面 水中 entry exit 潜水 平均 最大 Boat 天気
0376 Fe10 5W+3U 25   22 08:27 09:02 35 6.4 13.4 × S 流H 15
0377 Fe10 5W+3U 25   22 10:56 11:44 48 8.5 16.7 × S 流S 15

ポイントの状況・その他
前日にも増して、状況は好転。天気も良く、海も穏やか。に見えたのだが、実際は入ってみなけりゃ分からないことも。透明度は15mはあるかと言うほど良好、だが柵下はかなりの流れ。看板にも「速い流れが発生するため、十分な訓練と装備を・・・」なんてことが書かれてるもんね。それでも浅場や大川下のほうでは流れはかなり弱まるので、クリアな視界と魚の群を楽しめた。

メンバー カッキー,Aiba君,Yasu,Junichi,Hiroko,KJ,Ryoの7人。 

1本目 柵下→大川下
ツノも流れる
(ツノダシ)
流れが強い まだ流れが・・・
(クロホシイシモチ)
潮が引き始めたとはいえ、満潮時からまだ2時間。水位も高く、波も小さい。柵下からも楽々エントリー、目指すはサクラダイにニシキフウライウオ・・・。あれあれ、徐々にスロープが遠ざかる。水面からすでに流れの影響が。ゴロタを下るにつれ、影響はさらに増し、砂地と岩場の境では結構な強さに。このままじゃ先端から押し出される恐れも。やむなく予定を変更、流れに逆らい岩場を戻る。こういうときは岩を利用するに限る。ちょっとロッククライミング気分?流れに向かい、マスクが震える。魚達も流れに逆らい、一生懸命泳いでいる。”ツノダシ”の角が大きく流される。この流れじゃ、のんびり観察するのも難しい。こんなことなら、エントリー直後の岩間にいた”ハナキンチャクフグ”を撮っとけば良かったな〜。
流れに逆らう行進も、ちょっとここらで一休み。少しは弱くなったものの、泡が流れを物語る。エキジットするなら大川下の方がベスト、みんなにはもうちょっと頑張ってもらうことに。相変わらず流れはあるものの、徐々に弱くなりつつある。”クロホシイシモチ”や”ソラスズメダイ”、”メジナ”等の群が中層を乱舞。どうやら地形の関係か、柵下の深場ほど流れが強いらしい。少し落ち着いたところで、”イサキyg”が流れに乗って通りすぎた。
すれ違うのは?
(イサキyg)
区別がつかない?
(ミヤケヘビギンポ)
ここでも行進
(イナ?ボラ?)
これも行進?
(オヤビッチャ)
白っぽい塊が、目の前をゆっくり流れ去る。”カワハギ”や”ホンベラ”がこれをついばむ。流れているのは、”カブトクラゲ”のようだ。岩に逆さに張り付くのは”ヘビギンポ”。これは黒だが、Junichiが撮った個体はカラフルな婚姻色?ちょっと見はヒメギンポやヨゴレヘビギンポかとも思ったが、細かい配色を見るとどうやら違うような・・・。結局おちついたのは”ミヤケヘビギンポ”。通常時では”ヘビギンポ”との区別は困難との事。婚姻色(頭部が黒、体が赤)の時のみ区別できるんだとか・・・。
大川下付近は浅いゴロタ。流れもかなり弱くなり、日も射し込み、落ち着いた雰囲気に。最近いわくつきの”コバンヒメジ”、またまた翻弄されてNG。久しぶりに”ニシキベラ”なんか撮ってみたが、こっちはOK。動きは同じようなもんだと思うんだけど・・・。
泳ぎまわっているのは”ボラ”。こいつは出世魚の一つ、
 関東-オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
 関西-ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
 高知-イキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラ
 東北-コツブラ→ツボ→ミョウゲチ→ボラ
となるようで、今日はちょっと小さめの団体、これだと”イナ”って所かな。
大川下のスロープは、海中まで補修されており、エキジットがかなり楽に。スロープに近づくと、小さな魚が群れをなして泳ぎまわる。”ソラスズメダイ”に混じり、ニザダイ系の幼魚が。どうやら”ニセカンランハギyg”と見たが、動きが速く写真は大ブレ。仕方が無いので水面ぎりぎりを行進する”オヤビッチャyg”でも撮っとこう。

2本目 大川下→柵下→大川下
カッキー
100本記念
眼上皮弁が・・・
(ネッタイフサカサゴ)
長い眼上皮弁が・・・
(マダラフサカサゴ)
ベストショット!
2本目は大川下からエントリー、まずはカッキーの100本記念撮影から。透明度が良いので写真もばっちり。カッキー100本おめでとう、次は200本だ!大川下は砂地、天気も良くかなり明るい。緩やかに柵下方面に流れがあり、見をゆだねてドリフトダイブ気分。かなり気持ち良い。
砂地の真ん中に小さな根。岩の間に小さなカサゴが。このカサゴ、何か違う雰囲気が・・・。この眼の上の茶色い皮弁、これが”ネッタイフサカサゴ”なのでは?それじゃ、以前のやつは何か違う気がしてきたぞ。もしかして・・・。それを解決してくれそうなのがJunichiが見つけたこいつ。隣の岩の隙間に潜んでいたこいつは、眼の上の皮弁が縞模様で長い。さらに言えば、体の模様がまだらなのも興味深い。以前の”ネッタイフサカサゴ”にした写真も含め見直すと、どうやらこれらは”マダラフサカサゴ”の方が妥当では?また1つ、新たな解決策が見出された気分・・・。
普段は何か障害物がある場所を好む”ムレハタタテダイ”が、開放された砂地を泳ぎ回る。これは奴らが、少し成長した証か?透明度が良い所に絶好の被写体、カッキー100本を記念してここは一発記念撮影を。構想通り、見事に決まった写真は今回の"BEST SHOT"。ちょっと雰囲気あるでしょ、結構お気に入りの作品が出来たよ。
食事中?
(ムレハタタテダイ)
流れの中を
(スズメダイ)
来訪者3
(ニシキフウライウオ)
来訪者4
(メガネハギyg)
こちらは被写体になってくれた彼ら。ちょっと変わった動きに注目。なにやら井戸端会議風。実は、良く見ると中央に白い部分。ここに、標的になったクラゲが一匹。自然界の掟は厳しい。そういえば、さっきも”マダイ”が砂から長細い虫を掘り出してたっけ。”ナマコ”の白い触手にも食いついてたな。さすがにちょっと撮る気がしなかったけど・・・。
そろそろ柵下あたりに差し掛かる。流れは午前よりかなり収まった。残圧も全員OK。これなら”ニシキフウライウオ”を探しにいける。”スズメダイ”が乱舞する中、目的の水深は16m前後。この辺りは、以前タツノオトシゴが多く居た場所。近づくにつれ、少しずつ流れは強まるが、このくらいなら大丈夫。人気者は探すまでもなく、見学者が絶えず、入れ代り立ち代り順番待ち状態。番が来るまで他のを撮ってよ。まずは10mm程の”サキシマミノウミウシ”、赤いソフトコーラルの裏側に黄色く目立つ”コガネスズメダイ”の幼魚。
そろそろ順番が回ってきた。やっと”ニシキフウライウオ”とご対面。このときは気付かなかったが、写真を見ると、”アオサハギ”が一匹、さらに良く見ると、1/3程度の小さな”ニシキフウライウオ”がもう一匹。上ばかりに気を取られてると、すぐ下の岩の小さな穴に、”メガネハギ”の幼魚が出たり入ったり。頭から入って、しばらくすると尾鰭から出てくる。中で回転するスペースもないの?これも同じ来訪者なのに、ほとんど見向きもされないなんて・・・。

今日の昼飯 etc.
「ふじみ」でおでん定食。
帰りは沼津市内でお祭り?花火や屋台が催され、予定外の渋滞も。東名も事故渋滞で30km。それでも8時には東京駅に到着。夏場に比べりゃまだマシかもね。

今日のお魚
ハナキンチャクフグ/メバル/クロホシイシモチ/ツノダシ/イトフエフキ/カブトクラゲ/イサキyg/ミヤケヘビギンポ/ヘビギンポ/カワハギ/ホンベラ/ソラスズメダイ/アイゴ/メジナ/コバンヒメジ/ニシキベラ/イナ(ボラ)/チョウチョウウオ/オヤビッチャ/ニセカンランハギyg
ショウジンガニ/ネッタイミノカサゴマダラフサカサゴ/サラサエビ/ムレハタタテダイ/スズメダイ/サキシマミノウミウシ/コガネスズメダイ/ニシキフウライウオ/アオサハギ/メガネハギyg