2006/11/12(日) 荒波を越えて!
(東伊豆海洋公園 ビーチ(1の根))
IOP

No 器具 温度[℃] 時間 水深[m] 環境 透明度
[m]
タンク スーツ 気温 水面 水中 entry exit 潜水 平均 最大 Boat 天気
0382 Fe10 DRY 16   19 09:34 10:19 45 14.0 23.4 × C 15
0383 Fe10 DRY 16   19 13:13 13:58 45 13.1 25.9 × C 15

ポイントの状況・その他
いつもと違い、今日は前泊。出発は11日(土)の19時。なんだかんだで都内は結構混み気味。気がつくと、目の前に横転車両なんていう場面も。それでも無事高速に乗り、後はスムーズ。さあ、着いた着いた、明日のために早いとこ寝よっと。
前泊のため、8時過ぎにはIOPへ。明け方は、雷と雹、朝も曇りで気温は上がらず、時折雨が落ちてくるちょっと不安定な天気。海の方も、東海上の低気圧の影響か、ちょっと波が・・・。実際、安全を考え、エントリーとエキジットを逆にしている。慣れない人にはちょっと厳しい状況か。時間がたてば、少しずつ好転するとは思うのだが・・・。(ここからは本編参照)
帰りは温泉に入り、少しのんびりしてから現地を出発。ラジオからは、「渋滞は、大和トンネル先頭、秦野中井まで26km」と、この時期にしては・・・。同じ日に箱根に行っていた人に聞くと、天気は一日中快晴、凄い人手だったとか。紅葉が一週間遅れで11日(土)に始まり、しかもこの日は雨。今日が晴れたのでこの混雑になったようだ。最後のおまけは、首都高。日曜なので空いていると思いきや、駒沢で工事???東京料金所まで渋滞。重なるときは重なるんだよね。

メンバー 総勢9人。FUNチームは6名。 

1本目 1の根
今期、4月以来のDRYスーツ。去年、買ったばかりのときに1度着たのと併せ、今回が3度目。久しぶりなのと、ちょっと荒れ気味の海でやや緊張。でもDRYも着こなさないと、宝の持ち腐れ、気合入れて特訓開始。波のタイミングを計って、今だ、引き波に乗って一気に沖へ・・・。気のせいか、中々進まない?波+いつもと違う装備(DRYスーツ+DRYフィン)の相乗効果、長い一日になるかも・・・。
ミチヨミノウミウシ(-12m)
フロートから潜降すると、底揺れはあるものの、透明度はかなり良い。思ったほど悪い海では無さそう。1の根に沿って、まずは本命に一直線。その前に、ちょっと気になる青い物体。葉に隠れるように岩にへばり付く”ミチヨミノウミウシ”。本来は沖縄や南方の普通種だが、夏〜初冬にかけ、伊豆でも現れるらしい。ということは、これも死滅回遊なのか??僕としては初っ端から初物ゲットで、幸先よくスタート。
フリソデエビ(-15m)
続いて今度こそ本命、”アカヒトデ”があるということは・・・。ご推察どおり、ここしばらく有名な、IOPの”フリソデエビ”。こいつのせいで、ちょっとキツメのこの海の割には、こんなに盛況なのではという噂もチラホラ。先週は大き目のが2匹居たらしいが、はたして今週は・・・。居たぞ、ちょっと奥まったヒトデの上に。しかし、小さい、全長1cmほど。縮んだなんてことはないよね、もしかしてこれは二世?大きいのはもう引っ越しちゃった?とにかく僕にとっては初観察。これも無事ゲット。
タキゲンロクダイyg(-20m)
1の根先端近くの壁面に沿って、ちょろちょろと泳ぎ回っていた。
成魚はバリ島で見たが、あっちでは普通種なんだよね。伊豆で見るということは死滅回遊。前回写真を撮った2002年の富戸以来だけど、あまり久しぶりって言う気がしないのは何故だろう?
サキシマミノウミウシ(-15m)
ウミウシだから、岩にへばりついているのは当たり前っちゃ当たり前なんだけど、今回はちょっとした集団、”サキシマミノウミウシ”三重連。前回の川奈ではナンヨウツバメウオの三重連だったけど、これも季節の移り変わりか。あまり関係ないって?余談だけど、普通種と言われている割には、去年まではあまり記憶に無いが、今年は当たり年?
アワツブアケウス(-15m)
ぼんやりと岩場を見ていると、流れに流され緑色の物体が。手足を動かし、あわてて壁にへばりつき、なにやらモゾモゾ。直感したのはクモガニ、少なくともその系統だろう。写真がこれ一枚なのであまりハッキリしないが・・・。なんせこの辺の奴は分かりにくいんだよ。もっと大きいとか、色がハッキリしてるとかなら分かるのに・・・。あ、それじゃ魚にも見つかっちゃうか。
ウデフリツノザヤウミウシ(-20m)
以前からいるいると言われている割には、僕自身一度も遭遇した事が無い。石垣島やセブ島での知人の写真があるだけで、やはり伊豆では未遭遇。そういえば、この間も大瀬崎で7個体ほどひしめき合っているとか・・・。でも、ちゃんと居ました。通称「ピカチュウ」。これから寒い時期には多いとか、結局、単にこの時期潜っていない自分のせいか???
荒れた海への対策か?今日の観察対象は、物陰に隠れる奴らばかり。こいつも紅草の陰に突っ込み、撮影には今一。しかし、ここでハプニング、つまり突発的事態発生。流れにあおられ、水中へ。必死に体を伸ばし、安定を図る瞬間がこれ。実は、こんな動的な写真は撮れているのに、この後安定してからのシャッターチャンスはボケボケ。何やってんだか・・・。
イロイザリウオ(-12m)
1本目のとりは、黒い小さなこいつ。ちょっと順番待ちの末、観察開始。ん、こいつもご他聞に漏れず、見事にはまってますな・・・。岩の窪み+カヤ+小さい+黒い+・・・。なんてカメラ泣かせな。でも、彼らも必死、頑張れよな〜。
エキジットはちょっと大変なことに。後で聞いた話では、この時間、エントリーする人がほとんど居らず、みんな引いていたとか・・・。とにかく、波に逆らわず、タイミングを見てロープをつかむのが大事。幸い混乱も無く、みんな無事エキジット。お疲れ様。

2本目 砂地→1の根
1本目に比べれば、波も少し落ち着いた感じ。とは言っても、相変わらずザバザバ・・・。それでもさっきで行けたんだから全然問題なし。初めは「かけ上がり」寄りの砂地まで一気に潜降。
ハナタツ(-20m)
砂地との境にある岩から延びる枝状物に、しっかり巻きついていた。これがなんと、背景が青く抜け、撮って下さいとばかりの絶好の位置。これを撮らずしてなんとする・・・。でも、なんか変・・・、って撮影モードがポートレート?意味的には決して間違いじゃないかもしれないけど、ここじゃ無理。気を取り直して再チャレンジ、こんなもんかな。
タツノイトコ(-20m)
サメ系を探して砂地へ。見渡す限り、らしき影も見えず。低い岩の上に1匹、居るのはただこいつぐらい。口が長細いのはこの種では普通だが、頭部がやけに大きい印象。人間で言うと5頭身レベル?しかし、こいつは想像以上に胴長、と言うか尾長。砂地に居るせいか、再後端以外は巻きつかずにほとんど伸長。タツノオトシゴに比べるとかなり地味で、人気も今一つ。やっぱりイトコじゃ・・・。
まだ諦め切れず、カスザメやーいと砂地を移動。でも残念ながら未遭遇のまま、1の根辺りで砂地とはお別れ。岩場では”サキシマミノウミウシ”や、小さな”コガネスズメダイ”、やや深度を上げると”シロウミウシ”など、常連組が幅を利かす。
ムラソイ(-10m)
少しずつ深度を上げ、エキジットへ向かいゆっくりと。岩の間に大きなメバル?にしては大きすぎ。色の感じもやや白みが多く、体の地色もこげ茶。これって”ムラソイ”?以前の遭遇もこのIOP。かけ上がりからの岩の下で待機中を撮影。水深も10m程度と同条件。そういえば、時期もこんなもん。でもみんなにはマイナーで、人気ないかな・・・。
イソギンチャクカクレエビ(-10m)
伊豆で見られないと言う訳ではないが、基本的には南方系だと思う。イソギンチャクに付くエビとしては、太めのせいか、はたまた白色部が多いせいか、比較的観察しやすい。雌雄で大きさが違い、例に漏れず大きい方が雌。この2匹もそんな関係かも。

今日のお魚
キンチャクダイ/ハコフグ/キュウセン/チョウチョウウオ/タカノハダイ/ニザダイ/キタマクラ/ミチヨミノウミウシフリソデエビタキゲンロクダイyg/サキシマミノウミウシ/イロイザリウオ/ウデフリツノザヤウミウシ/アワツブアケウス/ショウジンガニ/ホシノハゼ/トゲアシガニ
ハナタツ/タツノイトコ/ウミスズメ/コガネスズメダイ/シロウミウシ/ムラソイ/イソギンチャクカクレエビ