2007/2/10(土) 超小物デー、マクロじゃだめ?
東伊豆海洋公園 ビーチ
IOP

No 器具 温度[℃] 時間 水深[m] 環境 透明度
[m]
タンク スーツ 気温 水面 水中 entry exit 潜水 平均 最大 Boat 天気
0388 Fe10 DRY 16   15 09:52 10:42 50 11.6 22.2 × S   15
0389 Fe10 DRY 16   15 12:29 13:14 45 13.7 21.3 × S   12

ポイントの状況・その他
今回は出発前に食事を済ませ、出発は南浦和午後8時。環八を用賀に抜けるまで約1時間。以後、途中、小田原西でトイレ休憩を取ったのみで、東名・小田原厚木・真鶴道路は何の障害も無くスムーズ。三連休前とあって、やや車は多目だったような気はする。
海洋はややうねりはあるものの問題なし。予定通りIOP。天気は徐々に回復し太陽も姿を見せ、気温は16℃まで上昇。早咲きの寒桜が満開で、緑色の小鳥(メジロ?)が沢山遊びに来ていた。もう春の気分を先取り。
今回の目的の1つは、前回からの宿題、マクロ撮影について。
OlympusのC-5050はMacro撮影では内蔵ストロボが使えるが、焦点距離はWide側で15cm、Tele側で25cm程。
これで全長1cm程の被写体を撮っても、画面の1/5程度になれば御の字。そこでまず考えられるのはクローズアップレンズ。しかし、水中用の2枚構成の奴は15,000円前後とかなり高価。
苦肉の策として今回使用したのは、普通のカメラ用1枚構成のクローズアップレンズ。ネジ径67mmのMC+3(焦点距離330mm)、実売2,000円程度。実際問題になるのは腐食のみなので、使用後きれいに水洗いすれば問題ないはず。レンズ中央が盛り上がり、傷が付き易いのでレンズカバーを装着。写真のCanon製は、オールプラスチックで、中央が凹んでおり打って付け。実売500円弱とこちらも財布にやさしい。
撮影距離は、ある文献でTele側で10cm程度までいけるはず。はたして・・・。

メンバー Funチーム5名。

1本目
 
暖かい気候にまあまあの海況、なのに人はまばら。こんな海洋公園はめったに無いのでは?まだジャパニーズピグミーシーホースは健在とのことで、今回の秘密兵器と共に、これは絶対のチャンス。誰も居ないスロープをからエントリー、勇んでいざ潜降開始。チュルチュル・・・、背筋を走るこの感触は・・・。最近、どうもTシャツが濡れ濡れになるのは、どうやらDryスーツの首がゆるいらしい。今日はさわやか天気で、1本目は特に首筋がフリーパス。次回以降この辺の対策が急務かも。1本目のスタートから味わったこの感触が、あとあと少しずつ歯車が狂う原因だったのでは・・・。
ムスメウシノシタ(-5m)
潜降後、すぐに砂地を目指すのかと思いきや、送り出しの壁辺りから徐々にスタート。背筋に入る悪寒もあり、あまり浅いところで揺られるのは避けたいところ。この辺からすでに思考能力にひびが・・・。
岩の隙間に小さなカレイ、ササウシノシタ科のムスメウシノシタ。料理界では舌平目と言われる仲間。場所が場所なら高級食材??クローズアップレンズをつけたままでもこの距離なら写るはずと、まずは1枚。後で確認したところ、後ピン。まずは失敗1。
シロウミウシ(-5m)
岩陰に隠れるように、白い体を窪みに隠す。写真左がまるでピントの合わなかったマイカメラ。右がPhoto by Junichi。ピントが合わない・・・、が、この時点ではクローズアップレンズのせいだからとあまり気にせず放置。これが後々の失敗を長引かせる原因に・・・。
水中ポストValentine version(-20m)
砂地の先、年末の年賀状郵便ポストが、バージョンアップリニューアル。頭の天辺からハートがはえるバレンタインバージョン。ちょっと安易な気もするが、ところでこのハートの素材は何?固定はいったいどうやって?と、全く関係の無いところに興味が湧く今日この頃であった?
セレベスゴチ(-22m)
ポストのやや奥、小さな石が集まっている場所。ここに目的のあいつが居るという。ただ、あいつは小さい、なんせ小さい。しかも、似たような奴らが同居しているとのこと。じっくり探すが、見つかるのはこいつやヤマドリ、キンセンイシモチなどやや大きめの奴ら。こいつを1枚試し撮り。結構アップでそれなりに撮れちゃったのが後の混乱に拍車をかけることに・・・。
ジャパニーズピグミーシーホース(-22m)
すでに他のグループが探していたが、中々見つからない様子。そろそろギブアップらしい。その直後、かずはちゃんに怪しい動きが。見事にジャパピグをチャック。しかし、しかし・・・、右の通り、散々な結果に。もちろん左僕、右Junichi。見事な後ピン、実は大きな勘違いをしていたことに気付くのは1本目が終わる頃に・・・。
ムカデミノウミウシ(-18m)
ちょっと大き目の被写体だと、どうにかうまく写ってる。この辺りから、カメラが近すぎるのではないかという疑惑が・・・。でも、クローズアップレンズで焦点距離が近くなっているんだから、そんなに遠くなるわけが無い・・・。ここから、やや混乱の時間に。近い?遠い?ピントあわせが難しい?画像が今一?ああ、こうやってドツボにはまって行く・・・。
チゴミドリガイ(-17m)
前回、クローズアップの必要性に駆られた原因がこいつ。しかし、この時はもろにはまった真っ最中。見事なピンボケ。いったい何枚撮ったんだろう・・・。言うまでも無く、左が僕。ある意味、一番ちゃんと撮れないといけなかった被写体かも。あ〜、どんどん深みに・・・。
ボウズコウイカ(-10m)
もうどうしようもなく、はまったまんま。イカと言われても分からない人も多いのでは?後ピンの大ボケ。しかし、ここでハタと我に返って、もしかして大勘違い。水中では目標物が近く見える分、焦点距離が遠くなる。いくらクローズアップレンズを使っても、これは寄り過ぎ。なんてこったい、あれほど人に寄り過ぎを注意しておいて・・・。ここが今回の分岐点、解答に至るまでなんと1ダイブ使ってしまった。でもここからは・・・。
トウシマコケギンポ(-5m)
やっと的中。かわいらしい表情が岩から覗く。普通のコケギンポに比べ、やや丸顔?頭部の皮弁もやや大人し目。こいつに関しては、今回クローズアップレンズ効果が最も出た結果。これだ、これだったんだ、目から鱗。この経験は決して無駄には・・・。と過去にも何度も反省したことがあるような、無いような・・・。(言い訳:たまにしか行かないと、思い出すのに時間がかかるんだよね。)
休憩時間中、ジャジャ〜ン、今日のメインイベント。かずはちゃん(お店?)からのプレゼント。男子にとってはやはりこれはうれしい。でも、もう1つの斑は、まさか彼から?(後でちゃんとかずはちゃんから貰った様だ。メデタシメデタシ。)

2本目
1本目の教訓を忘れずに、2本目は距離を取って確実に。ここはやはり、1本目今一つだったジャパピグに再挑戦することに。ジャパピグ、待ってろよ!!
それでもまずは、ナヌカザメが出たという岩場の散策から。一頻り探して見たが、尻尾の形跡すらつかめず、今回はあきらめることに。沖を見れば、ジャパピグの居る砂地は誰も居ない。今なら存分に写真が撮れるか?
ハナタツ(-22m)
砂底にへばりつき、探すこと数分。残念ながら影も形も見られない。さっきは余程運が良かったか?そこで見つかったのがこいつ。似てはいるが実はハナタツ。ここにはかなり多いそうだ。こいつは色は近いが、ジャパピグはこれを全体に押しつぶしたような形。上のと比べて見てね。
さすがに前回の教訓を生かし、ピントはOK。経験は無駄ではなかったが、肝心のジャパピグには会えずじまい。残念。
サラサウミウシ(-18m)
過去の遭遇例からはやや小さめ。色も少し薄めってところ。触角の辺りの雰囲気は、ちょっとかわいらしさを感じる。大分クローズアップレンズの撮影に慣れてきたが、tele側を使っていることもあり、被写界深度が浅くなっている分、ピントずれも発生しやすい。さらに近くなった分、内蔵ストロボのTTLも若干ずれが出ている形跡も。特に明るい色はハレーションが起こりやすくなっているような・・・。
フサカサゴ(-15m)
たまたま目をやった場所に、3cm程の小さなカサゴ。どうやらフサカサゴのようだが、これはちょっと寄り過ぎ。若干後ピンで岩のほうにピントがずれている。でもこの大きさの幼魚は判別しにくいよね。特にカサゴ類って成魚でも区別しにくいのが居るし・・・。
コトヒメウミウシ(-15m)
かずはちゃんの指差す先に、白い小さな点。近づくと、触覚もあり、ところどころ黄色い斑点。でも小さい、全長1cm以下。よくこんなの見つかるよな。なんとか写真は撮ってみたが、クローズアップレンズの効果で形だけは確認可能。しかし、見事なハレーション。この大きさならスーパーマクロが最適。近接撮影ならライトの照射範囲も設定しやすいし、クローズアップ使用時もライトでの撮影を考慮する必要が。これが次回の課題だね。
ベニカエルアンコウ(-12m)
こいつは色といい、大きさといい、動きの無さといい、クローズアップレンズ+内蔵ストロボにはドンピシャの被写体。黒いけど(良く見ると紫っぽいが)、イロイ・・・、もとい、イロカエルアンコウでは無く、ベニカエルアンコウなんだよね。違いは図鑑でも参考に。欲を言えば、居た場所が悪かったの(岩の間)で側面や正面に回れなかったのが残念。そこまで気力が無かっただけって言う説も・・・。
キンギョハナダイ(-10m)
1の根の裂目に隠れていたやつら。小さい分、色が凝縮されていて、オレンジ色が鮮やか。このくらいの色のこいつらは、僕としてはかなりのお気に入り。位置もタイミングも今一なので、ピントも大甘。でもあえて載せちゃった。
今回も、
・ドライスーツの首周り補強。→水漏れ防止策が要検討。
・ドライスーツのチャックの滑り改善。→ワックス塗布の必要性。
・カメラのマイモード設定の見直しと、使いやすさの検討。
・撮影設定ダイヤルの位置ずれ防止及び確認方法の改善。
などなど、いくつもの課題が浮き彫りに。特に次回は、ライトの効率利用が鍵だね。

今日のお魚
トゲアシガニ/ハコフグ/ニザダイ/キタマクラ/ジャパニーズピグミーシーホース/ヤマドリ/セレベスゴチ/キンセンイシモチ/サラサエビ/シロウミウシ/スジコウイカ/ボウズコウイカ/ムカデミノウミウシ/チゴミドリガイ/トウシマコケギンポ
ハナタツygサラサウミウシ/フサカサゴ/ベイカエルウオ/キンギョハナダイ/コトヒメウミウシ